さて、今回は電話ですね。
思い切って言っちゃいます。
好きにやってください!
前回も言ったように「イラストを見て頂きたい」ということが伝わ
れば良いので、基本的には自分の言葉で言ってもらえたらと思いま
す。
ただ、結構電話って緊張しますよね。
これが苦手で挫折してしまう人もいるくらいです。
そこで今回は、ボクが新人時代になるべくストレスがたまらないよ
う自分なりに考えた電話の方法をケース別にお話します。
ケース1 イラストレーターと名乗るのが恥ずかしい場合。
そうそう。まだ仕事もしていないのでイラストレーターって名乗る
のが恥ずかしいんですよね。
でも、これは名乗っちゃって良いです。
人間、決意が大事なので、名乗ると何かそれっぽくなっていくも
のです。
あ、でもボクは小心者なので「イラストを描いているツボイという
ものですが…」とか言ってた!怪しいでしょ(笑)
ただ、恥ずかしい人はこれも良いかも。
伺ったときに「なんだよ。新人かよ…」とか残念がられずにすみますし?
何にしても1つ仕事が取れるまでの辛抱です!
ケース2 電話をかける時間は?
編集の人は午後から出勤するケースが多いので、午前中はまず
避けた方が良いですね。
ボクはいつも16時か17時くらい、直行で取材に行った帰りを狙って
電話していました。
でも、はっきり言ってこれに根拠ないです。
だって編集者個人によってスケジュールなんて、まったく違いますから。
本当に大切なのは、先に「この時間からこの時間は電話タイム!」と決
めることなのです。
時間が来たら、イラストを描く脳から、電話をかける脳に切り替えるん
です。
イラストを描くのは右脳、言語を使う電話は左脳、やはり相反するもの
なんですね。
絵はウマイけど営業が苦手で仕事が増えないという人は、ここの切り替
えがヘタか、右脳の方、つまり絵を描く方ばかりに逃げてしまっている
ようにも思えるくらいです。
そう、家で絵ばかり描いていても仕事は増えないんです。
さて、電話をかける時間を決め、しゃべるセリフを紙に書き、営業リス
トを用意しましょう。
時間が来たらスタートです!
ケース3 誰に見てもらったら良いのか?
さて電話をかけたは良いものの、誰につないでもらったら良いのでしょ
うか。
基本的に編集部の人は皆、イラストを用いる可能性があるので、電話に
出た人に伺っても良いでしょう。
ただ、その人が忙しい場合、はたまたすごい機嫌が悪い場合、見てもら
えない可能性もありますよね。
なので、ボクは電話に出た人が忙しくても他の編集者に振りやすいよう
「イラストの担当者の方はいらっしゃいますか?」と聞くようにしまし
た。
実際イラストの担当者なんてものが存在するかは知りませんが、電話に
出た人が忙しくても、他の人に振れる状況を与えることで、こちらが持
ち込みに行ける可能性が高まると考えたのです。
ケース4 会ってくれない人に会う
営業電話をしていて良くあるのが、「郵送しておいて」と言われるケース
ですね。
はっきり言って、郵送でもイラストファイルを編集部に置いて頂けるだ
けで効果はあります。
ただ、新人ですし、ここはどうしても会ってアドバイスを頂きたい!っ
ていう営業先はありますよね。
そこで考えたボクは、どうしても会いたいがために「毎日、御社の目の
前を通る用事があるので、5分で良いのでアドバイスを頂けないですか。
ファイルのお受け取りだけでも結構です!」なんて言っていたものです。
いや〜、アグレッシブですね(笑)
特に当時は営業マンだったので、どっちみち会社の営業で外出するし、
身軽だったんですね。
現在の引きこもり生活からは考えられません(笑)
ま、今考えるとすごく迷惑な気がしますが、アドバイスをください!と
言って嫌がる人もあまりいませんし、やる気は感じてもらえたのではな
いかと思います。
みなさんも、ここぞという時は会ってもらえるように頑張りましょう。
番外編 どうしても郵送じゃないとダメな場合もあります
ケース4で、なんとか会う方法をお話ししましたが、規則で持ち込みが
ダメなところもあるんです。
そういう場合は素直に郵送しましょう。
何も知らずに行った、やりすぎ営業の思い出をお話しします。
みんな真似しないでね(笑)
上記のように当時のボクはすごくアグレッシブでした。
で、とても直接お会いしたい某編集部があったのですが、電話をすると
どうしても郵送で送るようにと言われてしまうんです。
わかりました!なんて言いつつ、日を改めて電話をしたりして…。でも
ダメなんですね。
しかし、そうなってくると余計に会いたくなるのが人間(笑)
そこで思いついたが、どうせ郵送するなら自分で届けたら良いのじゃな
いかと言うことです。
郵便屋さんが届けようが、自分が届けようが結果は一緒。
むしろ、あわよくば名刺とか交換できるかも!と思ったわけです。
そしてその出版社まで伺い、内線で「近くを通ったのですが、イラスト
ファイルをお渡しできませんか」と言ったのです。
ところがその編集部、というよりかは、その出版社全体の規則として、
持ち込みを禁じているところだったんですね。
「受け取れません。郵送で送ってください」と言われてしまいました。
思わず「家に帰って郵送で送れと言うことですか」と訪ねると「そうで
す」とのご返事…
いくら社則とはいえ、家に帰って郵送しろなんて…と思ったボクはこう
言いました。
「郵送しても編集部に直接届くわけではなく、御社のメールセンターに
届くわけですよね。だったら、その場所を教えてくれませんか」と。
で、結局教えてもらいメールセンターに行ったわけです。
しかし、捨てる神がいれば拾う神もいるもんです。
そのメールセンターの係員さんがすごく良い人だったんです!
「え?編集部じゃ受け取れないけど、ここなら良いって?ひでぇ奴らだ
な!お兄ちゃん、ここに置いてある最新号、全部持って帰って良いよ」
そう言って、そこで発刊している雑誌10数冊の最新号をくれたんで
す!
いや〜、感動的でした。
しかも超有名な女性誌ばかりだったので勤めていた会社に帰社し、同僚
の女性陣に配りとても喜ばれたのです。
そして、その時女性誌を渡した女性が現在の…
って、なんか良い話になろうとしてますが、要はそう言う出版社も
あるので、そんな時は素直に郵送しましょう、ってお話しです。
さっと送って、次に進みましょう!
しかしその節は編集部の方、メールセンターの方、ご迷惑をおかけしま
した…(笑)
以上、電話編でした。
まぁ、人間相手のことなので、想定外のこともいろいろ出てくるかとは
思います。
自分なりのパターンを見つけて、ストレスをためないよう頑張ってくだ
さい。
さて次回は、売り込み先がなくなってきちゃった場合についてお話しし
ます。